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金属の話し
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ちょっと役立つ熱処理の知識


第4回 鉄と鋼はどう違う


いらすと 私たちはよく、鉄と言い、鋼と言います。どこが違うのでしょうか。その違いを生み出しているのが、実は炭素(C)です。
 鉄材の中に、この炭素を0.04〜2.1%(重量比)含んでいるものが鋼なのです。炭素の少ない方から順番に、極軟鋼、軟鋼、半硬鋼、硬鋼、最硬鋼というように分けられています。それ以下であれば鉄と呼びます。最大でも2.1%なのですから、お料理で言えば調味料、隠し味といったところなのですが、効き目は絶大です。
 さて、ではなぜ炭素が多く加わると硬くなるのかと言いますと、鉄と炭素は結合してセメンタイト(Fe3C)という化合物をつくるのです。名前からしていかにも硬そうですが、これが、鉄を硬く、強くするのです。
 また熱処理によってさらに硬くするためにも、炭素が加わっていることが必要なのです。
 それなら、もっと炭素を多くすればいいんじゃないかと思うかもしれませんが、2.1%以上入ったものは鋳鉄(鋳物ですね)となって、これまた性質がガラリと変ってしまうのです。まさに炭素のマジックなのですね。






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