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金属の話し
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ちょっと役立つ熱処理の知識


第12回 熱処理の新しい世界


写真 金属の熱処理はいったいいつごろ始まったのか。実を言うと定かではありません。何しろ、日本語の「鋼」という言葉さえ、もとを質せば「刃金」なのです。剣や刀といった刃物がつくられた時にはもう存在していたのですから。
 しかし、技術としての熱処理が大きく発展するのは産業革命以降。日本で言えば明治時代を迎えてからです。さまざまな産業が機械化されていく中で、欠くことのできない技術としてめざましい発展を続けてきたのです。今や世界のトップクラスにあります。
 そして熱処理には、次々に新しい技術や処理方法が生み出され続けています。
 例えば、金属材料の中でも高い硬度を持つ窒化チタンや炭化窒化チタンなどといった素材を、鋼製品の表面に蒸着させる技術。あるいは、表面層にアルミを浸透させて、高温酸化性を改善する技術など。この他にも多様な方法が開発され、従来の処理技術と組み合わされることによって、高度な用途や目的に合わせた熱処理を実現させています。
 これからも、金属熱処理技術はますます進化を続けていくことでしょう。その先にはどんな新しい世界が広がっていくのか。想像するだけでも楽しみなことです。


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