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焼入れや焼鈍などの熱処理と、浸炭や浸炭窒化などの表面処理を行う長野のヒーテック。

第1回 鋼に生命を – 株式会社ヒーテック

第1回 鋼に生命を

写真 鉄鋼は熱処理(Heat Treatment)によってその性質を大きく変えます。
その好例が日本刀です。古来、日本刀は砂鉄から作られた玉鋼を用い、鍛錬に鍛錬を重ねて刀身を作り出し、焼入、研ぎを経て仕上げられます。
この日本刀ができるまでの工程のほとんどは鍛錬・鍛造に費やされるのですが、刀工が斎戒沐浴をし、全身全霊を注いで打ち込んだ刀身も、名刀となるか鈍刀となるかの分かれ目は、わずかに一瞬の焼入(熱処理)によって決まってしまいます。
日本刀は、うまく焼入ができてこそ、折れず、曲がらず、良く斬れるという、基本要素の上に美しさまで備わるのです。まさに刀身に生命の火を吹き込む工程、それが熱処理なのです。
そして私たちの生活は、たくさんの金属製品に支えられています。
その顔かたちが一つ一つ異なるように、またそれぞれの果たす役割が違うように、求められる基本要素もそれぞれに異なっています。
このように多種多様な機能を果たしている金属製品に、求められる要素を注入し、製品や部品として最適な機能・性能を果たさせる役割を熱処理は担っています。
熱処理の出来不出来が、製品や部品の機能・性能・寿命を大きく左右することは、昔も今も同様です。正しい技術、適切な熱処理だけが、製品や部品の生命を育むのです。
「鋼に生命を」。それこそがまさに熱処理の使命です。

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